東奔西登

車中泊で日本縦断の旅をしながら、ロクスノ081号の「全国ボルダー『1級&初段』100 課題」にトライした人の記録

日本縦断ボルダリング旅総括 三峰・塩原・東北

キエエエッ!(猿叫)

 

いきおいだいじ!

 

枕があっていないのか、先日のボルダリング中に首に変な力が入ったのか、肩から首が痛くてそのコリからくる偏頭痛に悩まされながらキーボードを叩いてます。

 

キーボードとキーホールド。

似てますね。

後者は叩いちゃダメです。

 

さて、日本縦断ボルダリング旅総括もいよいよ大詰め。

 

中間地とも言える御岳編が終わったばかりだけど、そもそも関東、東北で紹介されている課題が少なかったのと、関東~東北を旅した時期は全国的にコロナが流行り始めていたので、公式で「来ないでね」とアナウンスのあった岩場には行っていないからです。

 

公式でアナウンスのなかった岩場には、感染対策万全で行きました。

岩場へは平日に限定して独りで向かったので、そもそも人に会うことがほとんどありませんでしたが。

 

寝泊りは車中泊

食事は飲食店内ではなく、持ち帰りや自炊。

 

そんな生活を少しも寂しいと思わなかったのは、感覚がかなりズレているのかも・・・。

 

 

【三峰】(課題名横の〇×は登れたか否か)

 「一輪車 1級」 〇

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手のひらプッシュが絶妙なバランス課題

これは苦手な緩傾斜バランス系とあってけっこう苦戦したのだけど、一度敗退し、日を改めて再チャレンジしたらあっさり登れてしまって、コンディションの差が大きく出る課題と感じた。

 

ロクスノの説明文にも書かれているけど、今時のジムの緩傾斜課題というムーブ。

自然の岩でこうゆうムーブが出るのが面白いし、やっぱり岩は自由だなと感じた。

 

隣の池田カンテも面白そうな課題だから、次回、三峰ボルダーを訪れるのが楽しみ。

 

 

「重き流れの中 初段」 〇

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掛かりの良いホールドがある前傾のボルダーは面白い

こちらは前述の「一輪車」と違って、三峰ボルダーの中でマイナーなエリアにある課題。

 

迫力のある大きなハングのボルダー(というより側壁)を掛かりの良いホールドで登り、上部は乏しいホールドで渋いマントルを返す複合的な面白さがある。

 

下地がだいぶ上がってしまったようだけど、それでも高めの岩なので上部でのメンタルも試される。

 

「重き流れの中」のある太陽寺エリアは、三峰の他のエリアと違って人がいなくて静かに岩と触れ合えた。

 

喧騒から離れ、独りの時間を贅沢に楽しめるのもボルダリングの楽しみのひとつ。

 

続けるも止めるも自由で、一本登ったらその日はもう登るのを止めて、家(車)に戻ってコーヒーを飲んだり本を読んだりしてゆっくりするのも旅生活の楽しみだった。

 

 

【塩原】

 「Fly High 1級/初段」〇

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初手からランジの「Fly high」

課題名からして飛びそうな予感のする課題。

 

実際は窮屈なスタートからちょっとのランジでリップを掴み、マントルへの移行が難しい。

 

そう、核心はマントルというか、マントルまでの移行というか、けっこうズリズリと奮闘する感じだった。

 

初手のランジはほとんど失敗しないのだけど、その後のマントルへの移行が苦手だった。

 

 

「千 初段」×

 

塩原の初段といえばで必ず名前の聞こえてくる「千」。

 

高さもあって見栄えがするし、手数も多い。

たしかに人気課題になるのも頷ける。

 

下地が悪いから一人でトライするには勇気が入る課題だけど、塩原は東京からのアクセスも良く、土日は大変な賑わいみたいなのでマットの心配はなさそう。

 

・・・そう、下地が岩盤でかつ底なし沼みたいな甌穴(おうけつ)が空いていて怖い。

今回登れなった言い訳をすると、その下地の悪さと5月という微妙なフリクションの時期。

 

マットは二枚なので、高さの出る核心部にマットをセットすると、初手から数手はノーマットになる。

 

その初手から数手も、すっぽ抜けたら岩盤に尻もちとなると妙に力んでしまうんだよなぁ。

 

でも、塩原ボルダーは、一時期不穏な空気となった漁協との関係性も持ち直したようなので、トライするチャンスはまた来るはず。

 

その際は、1級&初段ばかりではなく、他の課題も遊びたい。

 

 

【大倉】

「汁 初段」〇

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まるでジム課題のようなダイナミックなムーブの「汁」

 東北を代表する名課題と評判の仙台・大倉ボルダーの「汁」

 

初めての大倉ボルダーなので、この課題だけでもという気持ちで向かった。

 

「汁」は傾斜の強い下部をダイナミックなボルダームーブで繋ぎ、傾斜の落ちる上部は掛かりの小さなホールドで足をあげ、苔むしたスラブをトップアウトするという外岩ならではの変化のある内容も面白かった。

 

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簡単だけど緊張感のあるトップアウト

大倉ボルダーには他にもクライマーが数組いたけど、時期のことを考えてこの課題だけで移動。

 

エリアのすぐ上にある西方寺に寄って、軽く観光をした。

油ものが得意ではないから、名物の三角定規あぶらあげは食べなかった。

 

 

【大日岩】

「猫柳 1級」新型コロナウイルス騒動のため自粛

【大迫】

「神楽 初段」新型コロナウイルス騒動のため自粛

 

 

【侍浜】

神龍 1級」〇

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下地が岩盤&核心がリップへの遠い一手で怖かった

北侍浜野営場という市営のキャンプ施設からアプローチができる、侍浜ボルダー。

 

キャンプ場の運営時期が7月~9月末ということで、ボルダリングのハイシーズンとはズレるから、一般のキャンプ場利用客に迷惑をかけることはなさそう。

 

海の見えるキャンプ場でとても気持ち良いところだったので、今度はキャンプで行ってみたい。

 

・・・と、どうもロケーションばかりのレビューになってしまう。

 

というのも、車中泊旅の楽しみが各地のボルダリング課題だけではなく、その土地の空気というか景色、雰囲気を感じるのが好きだからだと思う。

 

で、課題の肝というか特徴的と感じた部分は、卵のような大きなポケットの処理。

 

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トップロープで登られていた時の「ドラゴンエッグ」という課題名の由来はここから来ているんだろうか。

 

核心はリップへの遠い一手だろう。

 

身長165㎝ではパツパツで、右手でそうとう引き付けないとならなかった。

フリクションの差はでそうだけど、リップもドガバというわけではなく、リップ取り後もマントルまで緊張感が続く。

 

名課題と紹介されるのも納得の課題だった。

 

 

【階上】

「鳥瞰 1級」新型コロナウイルス騒動のため自粛

 

 

と、こんな感じで東北はエリアはほとんど自粛。

それも仕方ない、なんせこの頃は岩手では新型コロナの陽性者ゼロという少し闇を感じる状況だったし、未知の状況に世間一体がピリピリしていた。

 

いまや自粛を遵守している人がどれだけいるだろうという感じ。

 

この頃外に出ているクライマーを糾弾していた人たちで、今も自粛を継続している人はどれだけいるんだろう。

 

全体の状況を見ると、今こそ自粛をするべきに思うけど、補償のない自粛要請に人生の大切な時間を差し出せる人はいるんだろうか。

 

感染拡大への警戒を怠らず、人生のかけがえのない時間を無駄にしないように生きたい。

 

今回で本州は最終回。

 

次回はついに北海道編!

夏の北海道は、車上生活者には気候がサイコーだった。

 

北海道では毎日登るようなことはしてなくて、快適な気候にやられて沈没してた。

そんなぐだぐだ生活も少し語ろうかな。