東奔西登

車中泊で日本縦断の旅をしながら、ロクスノ081号の「全国ボルダー『1級&初段』100 課題」にトライした人の記録

東北周遊ボルダリング旅

さて、約二ヶ月半ぶりの更新となりました。

この冬もなんとか越冬地を見つけ、稼働率低めの現場でぼちぼちと働きながら巣ごもりができそうなので、ぼーっと過ごすのもなんだし、ブログでもしたためようかと思った次第であります。

一回目のフォントから日本に帰ってきたのが2024年10月。

このブログを書いているのが2025年11月なので、まるっと1年以上前の記録をいまさら書いてどうしようっていうのか…

親の車のタイロッドエンドブーツが破れてたから修理してから(ラジエーターに穴が空いていて、こっそりと空冷エンジンになっていたせいでオーバーヒートの危機もあった!軽症だったからケミカルで直せたからまだ良かったけど)車検の為の交換パーツ代がぜんぶ自分持ちなのツラいな。

車好きだからなんとなく親の車のユーザー車検を代行してたら、それが当たり前のポジションになってしまった。

上手く宅配サービスを使えば便利な世の中なので、車なくても大丈夫な地域だし、もう高齢で運転も怪しいから手放して欲しいと思う今日このごろ。

そんな車を車検に持っていったりの雑用を済ませて、自由になったところで小川山に出かけて「なんかモチベ上がらんな〜しかもこの先ちょっと天気悪いし」と何を思ったかそのまま新潟方面に向かって走り出した。

ボルダー日本100名課題で北から南まで沢山の岩場に行ったけど、日本海側は紹介されている課題が少なくて富山、石川、新潟、山形とかは行ったことがなかった。

 

今回、山形県の玉川ボルダーが公開されてそれほど時期が経ってないので、新鮮なうちに行ってみるかという気持ちだった。

 

新潟県に入った辺りで周辺情報を調べたところ、ローカルでなくてもわかるような新潟県のボルダー情報はあまりなかったので、何かするべかと考えた末に選んだのは軽めの登山。

弥彦山というのが登山口から山頂まで1時間半という手軽さでちょうどいい長さだったので登ってきた。

山頂からは日本海が見渡せて気持ち良い山だった。

唐突に思いついた計画だったので、ありあわせの行動食でひもじかったけど…

弥彦山を降りたあとは、玉川ボルダーに近い道の駅の「道の駅関川」で休憩をとった。

寒い朝に嬉しい足湯があったけど、お湯の入れ替え直後のタイミングだったからちょっと浅かった。

玉川ボルダーはブナの森が綺麗なところだった。

訪れたのは10月中旬だったけど、紅葉はまだまだ先といったところで気温も高く、まだシーズンには少し早い印象。

下地が良く高さの控えめな岩をいくつか登った。

メインのでっかいハングの岩は下地も悪く、多くのマットが必要そうな陽キャの岩だったので華麗にスルー。

 

いまいち距離感が掴めてなかったけど、小川山辺りから「天気が悪いから転戦!」と向かっても玉川ボルダーはかなり遠いので、通りがかりとかでもない限りリピートはないかな。といった印象。

北海道から青森経由で陸路で南下するときとかにシーズンだったらありだけど、10月はまだ暑かった。

 

玉川ボルダーのあとは、山を越えてぐるっと福島方面へ。

途中、「道の駅米沢」で休憩した。

ここで米沢牛ならぬ吉牛の牛丼でたまの贅沢。

米沢まで来て…

 

次の目的地は安達太良山ボルダー。

こちらは昔からの公然シークレットみたいな岩場で、ブログ検索を試みると一時的にブームみたいになっていて、いくつか有力情報が見つかった。

そのブログ情報を頼りにアプローチ。

火山ガスでやられないようにビクビクしながらアプローチした。

この年は紅葉がいまいちだったんだろうな。

今年の東北は凄かった。

ても栗駒山でしか見てないのだけど。

1級〜初段くらい何本かと、名無しの簡単ハイボールを登って下山。

会津名物ソースカツなるものを買って晩御飯にした。

お米は自炊したっぽいから、この頃はまだお米が安かったんだなぁ。

そのまま福島県から順調に南下して栃木県の塩原ボルダーへ。

紅葉にはまだ早かった。

塩原では地味なトラバース課題の「ワラビー」をトライ。

オーストラリア好き(好きな国ばかり)としては気になる課題名だし、トラバースは基本的に人気ないけど、数々のトラバース課題を登ってきた私が「これは面白い」と思うほど面白い。

残念ながら暑くてヌメるのもあって繋げきれなかったけど、また次回。

こんな感じで唐突に思いついた割にはエンジョイした東北周遊旅。

帰りは「道の駅しもつけ」で休憩。

何度目かの道の駅しもつけだけど、毎回、珍走がアクセルふかしに来る。

さすがイバラキだなぁ〜と思ってたけど、ギリ栃木県なのね。

でもヤンキーの聖地下妻が近いからその辺りから集まって来てるんでしょう、きっと。

フォントひとり旅 パリランカ

10日間くらい張りっぱなしだったテントを畳んだ朝。

10月9日

先の天気予報が絶望的だったので、予定を少し早めてフォンテーヌブローを離れる事した。

この先は日記をつけてなかったので、写真の多めで誤魔化していきます。

 

キャンプ場から駅までパトリックが車で送ってくれた。

この旅ではパトリックに沢山お世話になってしまった。

英語をまともに話せるようにならないとなぁ(海外に行く度に思ってる)

リペイント?改装中?だったフォンテーヌブロー駅。まったく記憶にない。

フランス鉄道あるあるの、「はい、この車両これからメンテナンスだから降りて降りて」といきなり降ろされる。

乗換を検索するの面倒。

案内する係の人がいたけど、こちとらフランス語も英語もできねンだわ。

なんとか世界一治安が悪いとか言われている(最近知った)パリ北駅へ。

安かったという理由だけで宿を決めたので、特に治安とか気にしてなかった。

まぁ、ブルーシート生地のIKEAのショッピングバッグを抱えたバックパッカーなんて金なさそうヤツ、誰も狙わんでしょ。

この時のパリはバリバリ洪水警報みたいなのが出ていて、排水しきれていない雨で道路が小川になってるところもあった。

小川のような道をピッチピッチチャップチャップ歩いてゲストハウスにチェックインして、スーパーでお買い物。

安いワインとチーズ。最後は少しはフランスらしく。

この日は雨が強かったから出かけることもせず、ゲストハウスでゴロゴロしていた。

10人部屋ドミトリーの間取りはなんとなく覚えているけど、どんなシャワールームだったかは思い出せない。

 

10月10日

雨上がる。

さっそくオルセー美術館を目指してパリの街へ繰り出した。

途中、革命広場(コンコルド広場)を通って、ここでギロチン刑に処されたマリアン(マリー・アントワネット)ちゃんを想ってみたり。

予約してなかったから、少し並んで目的のオルセー美術館に入館。

キングオブミレー作品「落穂拾い」

ディアス「フォンテーヌブローの森」

フォンテーヌブローの雰囲気が感じられてレプリカとか欲しくなった。

セリアの靴下のアレ。

この猫の下僕にしか描けないであろう猫の表情を見て、ピエール・ボナール氏のファンになってしまった。レプリカ欲しい。

美術の教科書で見たやつ。

ロダン・ザ・シンク(ルパン・ザ・サード風に)

ルノワール「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」

瑞牆の課題じゃないよ。

「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」と聴いた時にどちらを思い出すか。差が付きますね(ニチャア)

モネ「睡蓮の池」

晩年はひたすら睡蓮の池を描いていたというから、天才と狂人は紙一重だ…

ゴッホの自画像。

 

オルセー美術館は美術の教科書全部のせみたいな内容で面白かった。

5時間以上滞在して、気に入った展示のあるところは2周してしまった。

外に出たらすっかり晴れて、セーヌ川も輝いていた。なお水質…

たぶんルイビトン本店(テキトウ)

エッフェル塔

夕暮れの教会。

なんだかんだ日の出から日没までずっと行動していた。

ノートルダム大聖堂(補修中)

虹も掛かってクレーンも掛かって騒がしい写真。

 

10月11日

帰りの飛行機に乗る日。

母へのお土産でフランスのスーパーMONOPRIXのエッフェル塔モチーフのエコバッグを買う。

これが予想以上に母に喜ばれた。

さすが全女性の憧れパリ!

帰りのシャルル・ド・ゴール空港では、セキュリティチェックを抜けるのにとても時間が掛かった。またフランスへ行くかも知れない未来の自分へ「空港へは早めに行こう舐めプ禁止」

で、やって来ましたスリランカ。

パリ→日本がスリランカ航空だったから、トランジットで寄ったバンダラナイケ空港での半日のトランジットを使って一時入国。

スリランカは二回目なので、空港の外にゾンビの群れのように待機しているトゥクトゥクの客引きを「アユボア〜ン」と適当にいなしてローカルバス停に一直線。

バス停のまわりにある食堂で「何か食べたい」と言ったら出てきた正体不明の何かを食べてから目的地のネゴンボへ。

ネゴンボは漁港の町なので猫が沢山いた。

茶トラ(OrangeCat)は距離感がバグってる。

漁港を見て回ってたら勝手にガイドし始めてきた輩が居て、(ああ〜これは後からガイド料寄こせって言ってくるヤツだな〜)と思いながらもヒマだから泳がせていたら、案の定「5ドル寄こせ」と言ってきたから、100スリランカルピー(日本円で50円くらい)を渡して帰ってもらった。

犬はあんまり見返りを求めないからイイ。

なんか賑やかだった地元の市場を見て回ったり。

で、暑いからエアコンの効いた航空に早めに戻って空港内のコンビニでお土産買ったりして日本に帰った。

 

行き帰りの飛行時間はとても長かったけど、初のフランス、初のヨーロッパは楽しかった。

フォントひとり旅 雨降る最後の数日間

綺麗な自炊写真。

 

フォント滞在中に泊まっていたゲストハウス&キャンプ場は、共用部のキッチンに前に泊まっていたゲストが置いていった食べ物が豊富にあって有効活用させてもらった。

 

10月5日

天気予報によるとこの先は雨が続きそう。

そうなると残り日数の都合で、濡れたら乾くのに時間が掛かるクラック課題の「Lueur d'Espoir 7c」をトライするラストチャンス。

本場のオランジーナやらクロワッサンやらフランスっぽい行動食を持って、午後過ぎに岩場へ向かった。

結果からいうとこの日にLueur d'Espoirを登る事はできなかった。

少し暑さを感じる気候でフリクションが悪かったのか、ただ単に連投でヨレていたのかは分からない。その両方だった気がする。

悔しい気持ちもあったけど、せっかくのフォントなのでこの課題に固執せず同エリアにある他の課題も楽しもうと移動する事を決めた。

ぐっと横に伸びた影の中、ローカルクライマー達のセッションに混じって見栄えのする課題をいくつか登った。

つかの間の楽しいひとときを過ごし、すっかり日の落ちた森をひとりてくてくと歩いて帰った。

 

この時は気持ち的には出しきってスッキリしたつもりではいたけど、やはり登れそうで登れなかった課題は気になる。

 

10月6日

翌日は朝から雨だったので、気分転換にフォンテーヌブロー宮殿を観光した。

絢爛豪華!

 

10月7日

雨は上がったけど、路面はテカテカ濡れ濡れ。

それでも「スラブなら乾く!」と主張してやまないクライミングホリックなパトリックと岩場へお出かけ。

運転席から撮ってそうな写真だけど、左ハンドルなので助手席側。なんか落ち着かなかった。

 

わかってはいたけど、岩場は最高にモイスチュアリングだった。

仕方ないからワニの頭のような岩の形と個性的なムーブで有名な「Crocodile 6a」だけ登った。

得意系の動きでFlash。

 

宿に帰り、フリーフードコーナーにあったnutellaとそば粉のクレープでヌテラバナナクレープを作った。

日本でも550円はしそう。

そこにあるフリーフードを上手に使って、最高の料理を作りだすフリフー界の達人。

 

10月8日

シトシトと降っていた雨も上がり、スッキリと晴れた朝。

 

フォンテーヌブロー滞在最終日という事もあり、初日と同じように宿から歩いて行けるエリアを回ることに。

この日、向かったのはDame Jouanneというエリア。

初日に行ったElephantより少しだけ宿に近い岩場だ。

 

トポの表紙になっている課題を登ってみようと思って「Spélman 6b」をトライ。

グレード的にFlashを狙える課題だったので、入念にホールドをチェックしてからFlashトライ。

ここが核心かな?と思っていたところで、手は問題なく持ててたけど、足をスリップさせてしまい地面に着いてしまった。

 

くぅ〜っ、惜しい。と思ったけど、気を取り直して2度目のトライで完登。

たくさんあるホールドのなかから、使えるホールドとそれにあったホールディングを探る面白い課題だった。

 

その次は隣のMaunouryというエリアに移動して、まるで岩を捻り上げて作ったかのような形状の岩の「Soupçon (assis) 7a 」をトライ。

この課題は自分好みの被り挟み込み系の課題で楽しかった。

 

この課題を登ったところで、降ったり止んだりしていた雨が強くなり宿に帰ることにした。

 

最終日もあまり天候に恵まれたとは言えなかったけど、フォンテーヌブロー最後の夕焼けを眺めながら歩いた宿までの時間は充実感のあるものだった。

 

 

フォントひとり旅。フリークライマーにクラックは難しい

2024年10月4日

 

ゲストハウスを11時に出発し、パトリックと彼の車でフォンテーヌブロー中心部のクライミング用品店、S'Cape Fontainebleauへ。

店内をぐるっと見て回る。

店内の商品はアースカラーというのか地味目の色ばかりで、日本のアウトドアウェアとはまた違った雰囲気でお洒落。

当然の如く日本より高いギア類に、私は店内の冷やかしのみで満足。

パトリックはクライミングパンツを買っていた。

 

12時過ぎに目標課題のある岩場の駐車場へ到着した。

そこで下ろしてもらって、パトリックからマットを1枚借りる。

パトリックは指皮がないから今日はスラブDayと言っていて、他のエリアに行くらしく今日は別行動。

 

目的の課題へのアプローチはシダが茂っていて、マダニの恐怖との戦いだった。

 

フォントとしてはエリアの規模が小さくてそれほど人気がない為か踏み跡も少なく、目的の課題はクラックプロブレムという事もあってか、さらに人気がないようだった。

 

彷徨いながらもなんとか目的の課題「Lueur d'Espoir 7c」を発見し、興奮する時間もそこそこに課題を触ってみる。

ルーフに近い強傾斜のクラックで、前半は効きの良いハンドジャムとフットジャムで一気に距離を稼ぐ。

中後半がこの課題の核心部。

傾斜は緩やか(といっても110°はありそう)になるけど、クラックの幅は狭まりシンハンドからフィンガーへ。

ジャムした指が吐き出されるたびに背中からマットに落下し、ズルりと指の背中の皮を持っていかれる。

 

この時はすぐにムーブが固まるだろうと思い、ジャムで岩が当たるポイントへのテーピングを怠っていたため、数度繰り返しているうちに皮膚が治っても色素沈着してしまうくらい皮膚がえぐれてしまった。

 

そのせいで二日目のトライの時に痛みと絆創膏の上からテーピングしたためにズレが気になってしまい、結果として良好なフリクションを得ることが出来なかったと思う。要反省。

 

秋のフォンテーヌブローは暑くもなく寒くもなく、ひとり静かな森の中で課題と対峙する時間は心地よかった。

メインの岩場からは離れているので、他に訪れる人達もごくわずか。

 

その中で通りがかったクライマーの一人が課題を見て、「Cracks are difficult for free climber」と言っていて、「わかる!」と思った。

フリークライマーの中でもさらにクラック課題とは縁遠いボルダラーにクラックは特に難しい。

 

色々とムーブを試して「よし!これならできるかも!?」というムーブが出来た頃には帰りのバスの時間も迫っていて、焦りを感じる中で渾身の繋げトライを行うも核心部を越えることができず失敗。

核心のフィンガージャムを捉える寸前、左手が抜けてフォールした。

 

手応えはあったのでこの日のうちに登りきりたい気持ちがあったけど、ムーブ作りの疲れも感じてきていたので望みを翌日の自分に託して、岩場を後にした。

 

エリアからフォンテーヌブロー宮殿前のバス停までは1時間30分ほどの歩き。

 

バスを乗り逃がしたらラ・シャペルラレーヌのキャンプ場まで帰るすべがないので、遅れないようにもくもくと歩いて無事にバス停へ。

 

クラッシュパッドをバスの車体下部にある荷物入れにいれる作業に手こずっていたら、地元の兄ちゃんが手を貸してくれた。

無事にキャンプ場に帰り、本日の自分のがんばり(課題へのトライと自力帰着)をコーラとスナック菓子でささやかに乾杯した。

フォントひとり旅。崩れるマイペース…

◯月〇〇日

風の強い1日。

昨晩ゲストハウスで出会った日本人のA氏をエレファントへ案内。

私は2連登の疲れもあるし、エリアまでの案内とスポットだけに徹した。

無償でサブマットと時間を提供した私エラい。

 

夜にパトリック達とフィンガーボードで遊んだり、テーブルフットボールゲームをしたりして楽しかった。

陽キャのような生活。

 

◯◯月◯日

足首を捻挫する。

 

マットの豊富さで気が緩んでいた。

その場のノリでクライミングしてはイケないなと反省。

この日はあまり空気感の合わない人とのクライミングになってしまい、精神的ストレスを感じていた。

 

私が前から目をつけていた課題を横取り…ではないけど、その方が私より先に登れそうな雰囲気になったとたん、あきらかに先に完登することを意識し始めたかのようにマシンガントライを繰り返し、休憩を長めにとって一回一回を大事していた私のトライする隙がないくらいだった。

結果、私のほうが先に登れたのだけど、嫌なムードの中でのクライミングになってしまった。

楽しいはずのクライミングが楽しくなくなっていた。

 

この日を境にフォントでの生活が微妙にペースを崩れ、日本に帰ってからも亜脱臼などの怪我や仕事の計画のズレなどが今の今まで続いている気がする。

 

まぁ、済んだ事は仕方がない。覆水盆に返らず。

この時に痛めた足首は今もときおり痛む。

年末年始の仕事が忙しく、11時間以上の立ち仕事をしたりしていたからか、なかなか快方に向かってない気がする。

肩や足や指やとボロボロの身体が辛い。

 

働かずにゴロゴロするようなメンテナンス期間が欲しい…

陸続きのヨーロッパはキャンピングカーが似合う。

 

話をフランスに戻して、翌日は午後から雨予報という事もあり、1日レスト。

昨日ひねった足首の様子を見ながらスーパーまで買い物に行く。

チーズの種類が多い!

虹鱒はトラウト・アーク・アン・シェル?そのまんま虹の鱒。

 

グーグルレンズでの翻訳を使いながら長時間の買い物をして宿に帰りトポや漫画を読みながら過ごした。

お菓子類ヤケ食いの日。

 

しとしとと降る雨の中、他のゲストもPCを開いて静かに過ごしていた。

こんなところにリモートワークで滞在できたらさぞかし幸せだろうなと思う。

雨でレンタルマットが出ない日は、ゲストハウスのリビングは天井に届きそうなほどのマットの山になる。

 

◯◯月3日

パトリックの車は荷物を載せると二人しか乗れないので、他の人に譲って自分はひとりバスでButhiersというエリアへ。

 

二人はハイボールをやるとの事で、足首の状態がまだ良くない私は高さもそれなりで下地の良い岩を探してトライする事に。

1つ目に見つけたのはEasy Rider 6a+のシットスタートでLow Rider 6c。スタートの右手カチがけっこう悪く、離陸からの一手目核心という感じ。

 

フラッシュトライは初手をとめたところでマットを蹴ってしまい。降りる。

一手目をとめた後はヒールを掛け変えつつポジティブなホールドでトラバースをこなし、ちょっと遠いホールドを目掛けてデッドを出してマントリング。

フラッシュを逃したのは悔しいけど、2トライ目で登りきった。

 

エリアを少し見て回って、下地が良くホールドも好きな(得意とは言ってない)ポケット系のLes Monos 7a へ。

 

ムーブやホールディングを探ってみるが、遠いポケットがガストン気味で押さえないと止まらなさそうな形状で、リーチ的に厳しく感じて早いうちに諦めて移動。

 

その次はすぐ横の丸っこいボルダーに目をつけて、Le Pouf 6cへ。

パッと見は難しく見えなかったので、カメラをセットしてフラッシュ狙いで取り付くも、上のスローパーが悪く落とされる。

フリクション差が出る課題のようで、この時間では登れなかったけど、夕方に再度トライしたら嘘のようにホールドが持てて無事に完登できた。

と言っても1日の最後にトライしたのですでにヨレヨレで、トップアウトした時は嬉しかった。

 

上のLe Pouf 6cの前に、これまた下地が良くて一人で遊べそうな課題と言うことで、Fantasia 6c に狙いを定める。

ルーフに近い強傾斜をポジティブなホールドで繋ぎ、リップへの一手はハデな振られのある飛び出し。

これまた日本だったら行列必至な一本。

こちらは問題なくフラッシュ。

 

そのまま隣の課題に移動し、Atomic Playboy (direct) 7a をトライ。

こちらはバルジ状のオーバーハング抜けが核心の課題。

ダイナミックなランジで決める人が多いようだけど、得意のキョン足ができそうなフットホールドを見つけてキョンで取りに行ってみる事に。

フラッシュトライでは足がスリップして失敗。

2度目でキョンムーブからバルジ上のホールドをスタティックに捉え、そのまま完登した。

足首の不調の中、満足のいく課題が登れたので帰りのバスの時間までは岩の下見でエリア内をあっちこっち歩いた。

秋のフォンテーヌブローの森は栃の木の実が沢山落ちていて、日本の栃の木と違って実が栗にそっくりだったので、しばらくの間「フランスの栗だマロンだ!」と喜んで集めていたけど、栃の実と知って落胆して捨てた。

秋は雨が多いらしいけど、落葉の時期のフォンテーヌブローは美しかった。

フォントひとり旅。これがフォントの休日

フランス3日目、フォント2日目。

昨晩、ゲストハウスで行われていたパーリーの残りのピザをいただいてご機嫌な朝食。

この日は昨日、「一緒に登らないか」と声を掛けてくれたゲルマン人のパトリックの車でRoche aux Sabotsというエリアへ連れて行ってもらった。

 

岩場までは車で15~20分ほどだったであろうか。

車でないと行きにくいエリアなので、連れて行ってもらえてラッキーだった。

 

この日は日曜日という事もあってか、岩場は老若男女で賑わっていてとても良い雰囲気。

みんなカジュアルな格好をしていて、まるでそこらに散歩に行くような雰囲気でボルダリングを楽しんでいる様子を見て、フォンテーヌ・ブローがいっきに好きになってしまった。

日本でよく使われている「落とす」とかの攻撃的な表現やピリピリした岩場の雰囲気が好きじゃないので、フォントのゆるい空気(実際のところはわからないけど)は合っている気がする。

 

まずは簡単な課題でアップ。

パトリックとはお互いに初のクライミングだったので、実力がわかるまではスポットを入念にしてくれた。

ドイツ人の気質だろうか、まじめで思慮深い。

 

パトリックとはこの日以外にも一緒に登りにいったが、彼はかなりストイックなクライマーで、行くエリア行くエリアに必ず彼のお目当てがある。

Roche aux Sabotsでの彼の目標は「Jet Set 」7a のようだった。

垂壁のバランスクライミングからのリップへのダイノという見栄えのする内容で、上級者に人気の課題。

この課題は私の苦手な垂壁&ダイノという組み合わせなので、冷やかし程度に触るも当然登れず…

 

ひとり、となりのバシバシ系挟み込み課題の「Parmi les Fous j’Erre」7a を登って楽しんでいた。

その後もひとりで近くの気になる課題を見に行ったり、簡単な課題を登ったり。

下地が良いのでマットを必要としないことも多く、パートナーが他の課題を打ち込んでいても退屈しない。

これもフォントの良いところ。

 

この日のラストは「L’Oblique」7a

せまいスタートからオーバーハングを抜けて、リップへのランジと難しめのマントルという盛りだくさんの内容。

 

ファーストトライではリップへのランジが僅かに届かずフラッシュを逃す。

再トライ前にランジのパートだけ一回練習して、出かたというか必要な出力を確かめる。

次のトライで完登。

セカンドトライでの完登と、体重の軽さを活かしたふわふわした登りからかギャラリーから「ニンジャ!」と言われる。

「ニンジャ!」は海外クライミングに行くとよく聞く掛け声。

日本人クライマーを褒める言葉は「ストロング!」より「ニンジャ!」のほうが、文化へのリスペクトも含めた小粋な表現に思えて嬉しい。

 

そんなこんなで、フォンテーヌ・ブローの森と、そこに集まるクライミングが心から好きな人達との交流が楽しい一日だった。

 

ザックからはみ出るパイナップルと、当たり前のようにそこに存在するエスプレッソメーカー。

適当なスポーツウェアで登る人々。

ひとりでボルダリングに来てるおばちゃん。

 

文化としての成熟度が違うなと思った。

フォントひとり旅。念願のエレファントスキン!

フォンテーヌブロー初日。

テントの外は青空が広がっていたけど、キャンプ場の芝生はしっかりと濡れていた。

未明に雨がテントの生地を打つ音を聞きながらまどろんでいたので、起きてみて外の世界が雨で濡れていることに特にガッカリはしなかった。

昨晩、チェックインした時にゲストハウスのオーナーから徒歩10分くらいのところにスーパーマーケットがあると聞いていたから、今朝はゆっくりと準備をしてから、水とランチをゲットするためにそこまで歩いて向かうことにした。

クライミングと買い物へ行く両方の準備をしながら、昨晩から計画していた宿から歩いていける距離にあるという「エレファント」と呼ばれるエリアに行こうと考えていたら、同じように単独で来ていたドイツ人のパトリック(宿のオーナーと同じ名前で少し紛らわしい)に声をかけられて、「一緒に登らないか?車ないんだろ?」てな感じで誘われるが、まだ携行する水とランチの準備もしてないし、エレファントで登る気持ちだったのでしどろもどろになっていたら、また次回という事になった。

車がないと行きにくいエリアに行けるチャンスだったからちょっと選択をミスした気分だったけど、済んだことは仕方がないので予定通りエレファントまで歩いて行くことに。

徒歩で約40分という事だけど、写真を撮るために立ち止まったりしていたら40分じゃとても着かなかった。けっこう遠くて疲れた。

途中、フォンテーヌ・ブローの岩に見られる特徴的なデコボコした表面をもったボルダー(エレファントスキンと呼ばれていた)を見つけて感動し、思わずペタペタと触って時間を浪費させたり。

そうこうして辿り着いたエレファントエリアは拓けていて、多くのボルダーのランディングが砂地なので、まさにボルダー公園という感じ。

土曜日というのもあるのかエリアはとても賑わっていた。

思っていた以上に多いクライマーとヨーロピアンばかりの雰囲気に気圧されながらも、とりあえず4c(5級)の簡単なスラブを緊張しながら登る。

※上の画像左の岩の課題

フォンテーヌブローでの初のボルダリングは花崗岩とはちょっと異なる砂岩のスラブ。

この課題はアウトドアボルダリングの初体験に最適な人気課題のようで、ずっと人で賑わっているし、使うホールドはポリッシュされていてグレード以上に難しかった。

つるつるのフットホールドに置いた足が気を抜くと滑ってしまいそうで緊張しながら登った。

 

立て続けにアップを兼ねて他に簡単な課題を3つ登り、目当ての岩に移動することに。

 

岩の迷宮のようなフォンテーヌブローに少し迷いながらも「Beta Hunter 6b」のある岩へ。

ルーフをガバホールドで豪快に抜け、中間のカチをトラバースしてトップアウトをするスケールのある課題。

日本にあったら順番待ち間違いなしという雰囲気だけど、誰一人おらず貸し切りだった。

手持ちのマットはIKEAのプレイマットだけだけど、高さはないからきっと大丈夫。

誰かが残した大きなティックマークを頼りにFlash。

手につけるチョークは最低限。岩が削れるからブラッシングも最低限で、岩が削れるから靴に付いた砂は落とすこと。

とフォンテーヌブローのルールは厳しいが、ティックマークについては寛容なよう。

 

Beta Hunter 6bの後はこれまた好き系かもと目をつけていた「La Barre Fixe (assis)7b+」へ。

assisはいわゆるシットスタートの意味らしい。

左手で持ったスタートのポケットが狭く、悪めのツーフィンガーという感じ。指が太い人は辛そう。

 

中指を奥まで入れて、人差し指をそれに添えるようなホールディングがしっくりときて、離陸からのハードな2手が決まった。

そこからスタンドスタートverに合流するまでのホールドは悪くなく、ムーブは簡単に繋がりそうだった。

マントルの下見をかねてスタンドスタートで一回登り、いざ繋げトライをすると簡単に思えたスタンドスタートverの核心が超えられないという繋げあるある。

下部がハードなので、1トライ毎に長めの休憩をとったりして慎重にトライを重ねる。

IKEAプレイマットだけでトライしてる私を通りがかりのクライマーが「マット足りてる?」、「アップが済んだら俺もそっち行くよ〜」などと言ってくれて心強かったけど、ほどなくして上部核心をとらえ、なんとか単独で完登できた。

 

La Barre Fixe (assis)を登ってほくほくな気持ちだったので、初日だし今日はこの辺で終わりでも良いかと思い、気分が乗ったらトライしようと思っていたハイボールの「La Dalle á Poly」を見に行った。

森の中に佇むその岩は、圧倒的存在感を放っていた。

La Dalle á Polyのグレードは5cだけど、上部での失敗は許されない高さ。

いくつも空いている大きなポケットホールドの中から、効きの良いホールドを探りながら慎重に時に大胆に高度を上げていきトップアウト。

技術的にはなんてことのない岩だけど、まわりの空気に流された訳じゃなく、自分の気持ちだけで登りたいと思った課題を登ったことに大きな充実感を覚えた。

 

帰り道もまた40分以上掛けて歩く。

日本とは違う植生を見ていると、異国に来たという実感が湧いてきた。

その感覚が旅の中で好きな瞬間のひとつかも。

ひとつ立ち止まっては、異国の景色を眺め、また宿に向けて歩いた。

どこまでも続く大地と、爽やかで乾燥した風が日本の北海道を彷彿とさせた。