急に思い立ってブログを更新してみる。
というのも、今の仕事の稼働時間が短く、寮に帰ってからの時間を持て余してしまうため、これは何か生産的?な事をしなければならないと思ったから。
で、先日、ようやく記事を書き終えて公開したはずなのに、なぜかまるっと記事が消えてしまったので、一時は「もういいや」と思っていたのだけど、まぁ、一応書いていた内容は多少覚えているし、ブログのモチベーションは落ちてしまったので多少投げやりな内容になりそうだけども、出すだけ出しとこうかと思った次第。
で、タイトルにあるその後の「全国ボルダー『1級&初段』100課題」について。
ロクスノNo.81 号に特集された「全国ボルダー『1級&初段』100課題」を車中泊で追いかけ始めたのが2019年11月。
それから約三ヶ月強の時間を掛けて故郷のある東京の西の端にたどり着いたところで、コロナ騒動も本格的になって、その春は目立った活動はできず。
6月に緊急事態宣言が解除されたタイミングで、北海道の1級&初段課題の旅を始めて7月後半まで滞在。
北海道から東京に帰ったところで「全国ボルダー『1級&初段』100課題」の旅は終了とした。
それからは各地を働きながら転々とする生活になり、その合間に通りがかりや、時にはそれを目標として100課題にチャレンジしている。
その中で登れた課題もあるし、依然として登れていない課題もある。
本当にグレードというのは良く分からない。
と、前置きが長くなってしまったけど、その後の再チャレンジで登った課題をご紹介。
過去の記録を探せば時系列で並べられそうだけど、メンドウなので西から東、そして北に向けて並べた。
・岡山県 矢掛ボルダー
「エイプリルフール」初段
この課題はけっこう最近に登ったから記憶に新しい。
どうしても上部にあるクラックのカチホールドの持ち感がしっくりこなくてハイステップをする事ができなかったのだけど、クラックのカチホールドをスタティックに探れるサイドプルからのムーブを見つけた事でようやく登れた。
思わず声の出てしまう、ハイステップからのリップへの一手がシビレる。
・三重県 ナサ崎ボルダー
「スカイフォール」初段
ハンドサイズのクラックが広がって、1級から初段になってしまった課題。
ワイド?オフィズス?というのか分からないけど、両足をクラックに突っ込んで、コウモリのように逆さになりながら進むムーブが一般的で、その性質上、落下時に頭から落ちる心配があるので、頭部を支えてくれるスポッターがいる時のトライをオススメ。
マットをずらしながらムーブを固めていってを繰り返して一人で頑張ったけど、怖かった。
しかも核心部まで行くと地面までの高さも1m以上になるし、下地に岩の段差がある。
この課題は登ったのにカメラの操作ミスにより動画を取りそこねたのがショックだった。
そして動画のために再登しようとするも、ヨレていて登れず。
楽ではないアプローチを、ダブルマットで帰る時の失望感たるや・・・。
・岐阜県 フクベボルダー
「トリック」1級
これまた苦労した課題。
左手で持つホールドが鋭利で指皮に悪いから、一日のトライ数は少ないけど三日以上は掛かっているはず。
九州から関東に戻る時に下道だと岐阜を通るから、そのついでに触る感じでトライ。
今回、ようやく登れた。
左手で持つ上部の浅いくぼみの持ち感がしっくりこず、この課題では見たことがない親指プッシュでのホールディングがハマって登ることができた。
リップへのランジが止まった時は、自分でも驚いて声が出なかった。
・長野県 小川山ボルダー
「緑のマント」初段
これも嫌になるほど苦労した課題。
登れるまで10日前後掛かったんじゃないだろうか。
一度、マントル体制まで入ってリップに足を置いたのに、返した手の位置が踏みたいスタンスと被っていて、良いスタンスが踏めずに降りてしまった。
その後、なぜか手のひら返しまで行くことができなくなってしまい、あまりにも登れないから塩漬けしようと考えていたのに、ある日突然登れた課題。
リップ左奥の結晶を摘んで斜め左下に引くことで足を置き換えられるようになるのだけど、そのムーブが自分にとってフルスパンで肩に悪く、トライする度に痛めていた。
そんなこんなもあって諦めていたのだけどある日突然登れた。
「ある日突然」といってもその日が来るまでトライし続けた訳だから、我ながらバカというか何というか…
・静岡県 城ヶ崎ボルダー
「悟空ハング」1級
冬でも暖かい、癒やしのボルダーエリアの印象がある城ヶ崎でも、この課題はピリッと緊張する。
2020年は下地が上の画像よりも低く、核心部で高さ負けした課題だったけど、2年ぶりに訪れたら下地が少し上がっていて、恐怖感は減っていた。
それでも、上部はもちろんの事、ハング越えでも下手な落ち方はできない。
以前の下地の記憶のまま、気合を入れて再チャレンジするために向かったら、下地が上がってて助かったような残念なような複雑な気持ちだった。
・岩手県 大迫ボルダー
「神楽」初段
この課題は岩手県大迫ボルダーの課題で、2020年当時は「岩手県内のコロナ感染者ゼロ!」という闇を感じる状態だったので、ボルダーエリアとしても県外者はお断りとされていて訪れる事が出来なかった。
2022年の二度目の北海道旅(5ヶ月近く滞在したけど半分は仕事)からの帰りにようやくトライできた。
雨上がりでエリア全体がしっとりと濡れている状態だったけど、キッチンペーパーを犠牲にして何とか登れる状態まで乾かして登った。
課題はシンプル。
アンダーとカチでスタートして、真ん中のガバ棚へランジ!
その後は、それほど難しくないマントルをこなせば終了といった課題。
画像を見ると分かるけど、同じ岩でも乾きつつあった右側の面と色がぜんぜん違う。
そのせいかはわからないけど、真ん中のガバ棚が片手じゃ止まらくて何度か落とされた。
時間差ダブルダイノのような形で、左手とめてから即右手を出してマッチして振られを止めた。
そのムーブがジムのようで面白かった。
と、ここまでがその後に登った100課題。たぶん。
まとめてみた6課題しか登っていないけど、100課題以外の課題は沢山登った。
そしてどれも面白かったように思う。
何より100課題以外の課題は「登りたい!」というプレッシャーが全然ないのが気楽。
本来、クライミングはこうでなくては。
といっても、縛りのあるクライミングというのは、自分の弱さを誤魔化せないから難しいし、そこが辛くもあり楽しくもある。正直言うとほぼ辛い。
ふと気になって調べてみたら、ロクスノNo.81号が発売されたのは、2018年6月で、なんと今年で5年が経つ。
5年も経つと、新たなエリアが公開されたり、逆にクローズする事もあるだろう。
そうでなくても洪水などで岩の傾きが変わったり、下地がなくなったりはよくある話。
ここらで再度「全国ボルダー『1級&初段』100課題」のような特集を組んではくれないだろうか?
今度は他のクライマーの意見も聴取して選定して欲しい。
前の特集では課題の選定に初登者の思い入れ補正のような物も感じるから、登るまでに掛かったエピソードとかも選定基準には不要で、純粋に課題の面白さで選んでほしい。
代表者一人が決めているだけの前の選定方法だと、他の課題よりあきらかに難しくて1級や初段の範疇ではない課題も混じっているように思うし、そういう課題は他のクライマーや巷での評判も考慮して、世間一般の感覚とズレている様であれば除外してほしい。
もちろん、私の登れなかった課題は除外の方向で!(そこか)