前回の更新からまるまる一か月以上空いてしまった・・・。
岐阜の岩場と言えば笠置山というイメージだけど、関西方面からはフクベの方が近いから、岐阜といえばフクベの方がポピュラーなんだろうか?
こちらも笠置山のように、良く整備された岩場。
鳳来は良く名前を聞くけど、愛知県とは知らなかった。
どちらかというとボルダーよりリードのイメージ。
遊歩道を歩くと大きな岩がよく目につくから、きっかけ次第で新たな課題も沢山生まれるんだろうな。
どちらの岩場も、旅の疲れもあってあまり執着は出来なかった。
旅に出て3ヶ月程が経ち、疲れも相当に蓄積していたんだと思う。
6~7月に訪れた北海道ではその環境の良さからノーストレスで過ごせたから、「フリクションが良いから」と真冬に車中泊で岩場を回るのは、あまりお勧めしない。
【フクベ】(課題名横の〇×は登れたか否か)
「バックドロップ 1級」〇
フクベでは滞在した4日間中、3日間雨に降られ、登れたのは比較的乾きの良いこの課題だけ。
課題名通りの失敗するとバックドロップで落ちるムーブに執着してしまい、嵌りかけた。
リーチ差の出ないムーブに変更したらあっさりと登れたので、課題名がクライマーに与える影響は無視できないと思う。
そもそも真っ向勝負は苦手なクライマーなのに、身の程をわきまえてないから起きた失敗だった。
「鯰 1級」×
こちらも比較的乾きの良い岩だったからトライ。
みるからに苦手な垂壁バランス系。
左上の浅いポケットの持ち方がしっくりこず、乗り込みきれない。
スタートホールドからリップまでダイレクトに行くムーブは、距離が足らず。
好きでもない動きを何度も繰り返してる内に「オレ、何やってんだろ」と思い出し、どんどんモチベーションが下がっていき敗退。
「パープルパンチ 初段」未トライ
上で紹介した鯰の近くの課題。
こちらは乾きが悪く、ビシャビシャでトライせず。
見るからに難しそうだったから、強くなってから挑戦したい。
「エメル、チナツ、チハル 初段」×
エメル、チナツ、チハルとそれぞれ同じ岩にある別の課題だけど、わかりやすそうな「チハル」に的を絞ってトライ。
小さい岩だから、濡れているホールドを拭きながらトライしたけれど、雨上がりの湿度のせいかスローピーなホールドで体を上げきれずリップ取りで落ちるのを繰り返した。
その内にヨレてしまって敗退。
小さい岩で全パートをバラして練習できるから比較的登りやすいと思うのだけど、決めきれなかった。
次回、フクベを訪れる事があったら、この課題から登りたい。
「トリック 1級」×
見るからに苦手な垂壁バランス系(この言葉を使うのは何度目だw)
どうも思い込み的苦手意識というか、垂壁の課題は何度も失敗している内に、「リーチがあったらこのシンドイムーブを省略出来て楽なのになぁ」
と思ってしまうと執着してトライできなくなってしまうのは心の弱さなんだと思う。
こればかりはどうしようもないから、切り替えて何か別の解決策を探した方が生産的なんだけど。
でも、「別のムーブで登ったら低評価されるかも」とか、くだらない考えが頭の隅にチラリと横切るのもたしか。
人は人、自分は自分にならないとな。
【笠置山】
「シュクラン 1級」〇
恵那笠置山ボルダーは、4、5年くらい前に麓の方で半年ほど派遣社員で働いていて、派遣会社の寮に住みながら(この時にネットで騒がれているレオパレス伝説は、全て事実だと身をもって知った) 笠置山ボルダーに通ったので、この課題は再登。
アンダーを使うという点と、上のクラック状は割と良いホールドという記憶しかなかったけど、なんとか二度目のトライで再登。
本当に良い課題。
「イルカ 1級」〇
以前、笠置山に通っていた時は、公開されたばかりの里エリアに執着していたので、この有名課題を触った事もなければ見たこともなかった。
トポで場所を確認し、杉の植林内ながらも適度に開けたエリアに笠置山を感じつつ、岩の前で暫しオブザベ。
下から見上げるとリップ上は簡単そうに見えたから、アップついでにリップ越え~マントルを触るも、良さそうに見えたリップが絶妙に悪く、手を進めては降りるを三度くらい繰り返してからトップアウト。
万が一マントルで落ちたらこの辺かな~とマットの位置を調整して、下部をトライ。
前評判通り?に難しく、このブログを書くまでに時間が空いてしまったのもあって、何回目のトライで登れたか覚えていないけど、アップついでの上部の探りを含めて、5トライ以上、10トライ未満というところ?
保持力と柔軟性の両方が問われる試験的な課題だった。
この後は、昔こしらえた宿題を登るために里エリアに下って、里エリア最難の2級と名高い「ハサミコミ」をトライ。
昔の宿題と言っても、前にトライした時は離陸すらできなかったから、上部を含めてムーブを作るところから。
下部はとにかくガンバるしかないから細かく探るのは諦めて、簡単そうに思えた上部で散々嵌り、ヨレ散らかしたところでようやく確実性の高いムーブが作れたから、スタートからトライ。
初手を止めて叫んで握りしめて完登。
グレードはアレだけど、コンプレッション系が好きな人にはお勧めな課題。
【鳳来】
「たゆたい 初段」〇
被った迫力のある壁の、中央のスタートから弱点を突いて右のカンテにまわりこみ、カンテをトラバースして上部でトップアウトするライン。
いわばこの岩の一番簡単なラインなのだけど、それでも初段というのが、鳳来ボルダーの「修羅の国」感を漂わせる。
特徴的なガバワンフィンガーホールドが出てくる課題で、足も踏めるから持てるんだけど、まだ指の強くなっていないクライマーがやったら痛めそうな恐ろしい課題。
ロクスノNo.81の紹介文でも「ワンフィンガーの入門。まずはこれで指慣らし」というような事が書いてあって、実際に岩に触ると「にゅ、入門・・・」となる。
この日はこの課題一本しかトライしていないのに、危うく登れない所だった。
自分のムーブでは二手目にキョン足を使うのだけど、四国で痛めた足首がピキっという音と共に再度痛み出し、テーピングで固めてから恐る恐るのキョン足でムーブを繰り出してランジで叫んで完登。
話は変わるけど、このコロナ禍で岩場でも叫び難くなったから、絶叫系クライマーはパフォーマンスが落ちてそうな気がするけど、そんなの私だけでしょうか?
今は一人で登っている時しか声出さないし、ちゃんとその後入念にブラッシングしているつもりなので許してください・・・。