2020年2月14日で西日本編(愛知、静岡あたりは西日本とはいえないだろうけど)を一旦の区切りとして、東京の端にある実家に三か月かけてたどり着いたのが、前回までの記事。
実家で短期の仕事でもしながら旅の費用を稼ぎつつ、信州、東北、北海道の雪解けを待って、春に再び車中泊でのボルダリング名課題の旅を再開しようと計画していた。
しかし、ここに来て、新型コロナ騒動によりイベント系の短期で働いて稼げるような仕事が軒並みなくなり、計画の変更を余儀なくされた。
幸い、暖冬なこともあって、瑞牆山、小川山などの信州地方のボルダーエリアがこの時期でももう登れるとの情報を得て、4泊5日の車中泊で出かけたり、手近な御岳ボルダーで、これまでにトライしたことがない課題を登ったりした。
この一か月で登った課題で特に印象深いのは、瑞牆山ボルダーの「サザンクロス」と
御岳ボルダーの「オプティミスト」の二つ。
サザンクロスは、「これ?ボルダー?」ってサイズだし、オプティミストは御岳の長い歴史の中で「なんでこれまで登られてなかったんだろう?」と思えるほど、トラバースパートだけでも綺麗なライン。(実際に左のカンテに抜けるラインは、かなり昔に室井さんによって初登されているそう)
次点で三峰の「重き流れの中」
重き流れの中は下地がだいぶ上がっていて、スタートがいまいちスッキリしない感じになってしまっているので、もし、下地が下がったらまたトライしてみたいと思えるような課題だった。
御岳では、特に魅力的な課題に見えなくて触った事がなかった「マルガリ」をトライしてみようと思ったけど、下地がごっそり無くなっていて、スタートポジションにも立てず。
下地が上がっても下がっても文句を言う、クライマーとはなんとワガママな生き物か。
下地に限らず、岩は欠けたり、岩の傾きが変わったり、忍者返しの岩のようにチッピングされたりで課題が消滅することがあり得るので、ある内に登るのが吉だろうと思う。
実際、このボルダー名課題の旅も、上記のような理由でトライできなくなった課題が多い。
まだ未訪問だけど、遠山川の「アンバマイカの岩」の課題は岩が傾いて全滅のようだし、楯ヶ崎の「スカイフォール」はクラックの幅が広がって、オリジナルの状態ではなくなってしまったみたい。
その他にも、北山公園の「ガンフォー」のように、チッピング&ホールドが欠けて明らかに難しくなったと言われる課題もある。(そもそもそういう課題を初登時のグレードで発表するのはいかがなものか…)
まぁ、文句を言っても始まらないから、いまある課題を今あるうちトライしたいと思っております。