2020/1/8 北山公園ボルダー
マットは恥だが役に立つ
奈良県の道の駅から、兵庫県尼崎市の北山公園ボルダーへ向かった。
この時、奈良の北側から滋賀県よりを迂回して行けば良かったものの、最短距離で行くルートを選んだら渋滞がひどく、距離にして約60kmしかない道のりに3時間半も掛かってしまった。
北山公園に着いた時には運転疲れをしていて、勾配のきついアプローチが辛かった。
ロクスノ1級&初段に紹介されていた「アドレナリンカンテ 1級」「ガンフォー 初段」とトライするも、アドレナリンカンテは絶妙なバランスとスメアで登っていく課題で、打ち込んで自分なりの手順、足準を作らないと登れなさそう。
ここでヨレてガンフォーに影響したらまずい。とガンフォーに移動してみるも、こちらも一手目のアンダーガストンから足上げというムーブがハードで、可能性を見出すことが出来なかった。
あとから聞いた話では、ガンフォーはちょこちょこと欠けているようで、初登時より明らかに難しくなっているらしい。
う~ん、そんな課題を初段で紹介されてもな…と思いながら、3段クライマーになったら登れるんだろうか?とガンフォーはひとまず置いておいて、北山公園に来たならコレをやらないと!という超有名課題のショーギノーマルにとりつく。
ショーギ岩は平日でもさぞかし賑やかなんだろうと思ったけど、先客は一人だけ。
その方はショーギノーマルは以前登っていて、とりあえずショーギノーマルを再登してから、その横のカンテをやろうとしているようだった。
その方と一緒にショーギノーマル。
このショーギノーマル。
スタートホールドがけっこう高い位置にあり、身長165㎝の私では最低でもマットが一枚はないとスタートホールドに届かない。
マット一枚でのスタートでもパツパツで、つま先立ちでスタートホールドの良い位置を探らないとならず、それだけでパンプして来てしまう。
何度かトライて、離陸の上手くいくトライと出来ないトライを繰り返す。
こりゃキツいなとYoutubeを見てみると、私より身長が高いクライマーでもマット2枚でスタートしてる動画が散見された。
動画の様子からけっこう人が沢山いて、女性も混じっているようだったからマットで嵩上げしないと届かないのは納得できる。
そうか!自分でマットを重ねるのは躊躇するけど、最初から重ねてあったら「重ねてあるのをどかすわけにもいかないし、しょうがない」とマットで高い状態からスタートできるではないか!
と気づき?今度、北山公園には休日の賑やかな時にこようと心に決めた。
2020/1/9 矢掛ボルダー
四月のカチはくそ
この日は岡山県の矢掛ボルダーへ行った。
簡単に書いているけど北山公園から矢掛まで優に190km以上の距離があり、なかなか大変な移動だった。
矢掛ボルダーでの目標は、前回敗退している「エイプリルフール 」
前に触った時は中間部の左カチというかなんというか微妙なホールドが保持できなくて、クラックの右カチがまったくとれる気がしなかったが、今回は簡単ではないものの、なんとかとれる。
前回はやはりフリクションがそうとうに悪かったようだ。
クラックの一手をとめ次のカチまで握れるようになったが、そこからの足上げが上手く行かない。
もっと右に乗り込まないといけないのだろうか?
そんなに両手のカチの保持感が良くなくて、抜けたらすっ飛びそうで怖い。
3回ほど同じところまで来たけど、結局足はあがらず。
ヨレが来て中間部のカチ止めも厳しくなって敗退した。
さすがに花崗岩二連登めは指皮もそうだけど、身体のヨレも早い。
ご一緒したYさんは、きっちりと自身のノルマの初段三本を完登していた。
私には登りきる”意志”が足りないのかもなぁ。
2020/1/10
幽霊に好かれた男
昨日の矢掛では目標の「エイプリルフール」は登れず。
Yさんと一緒に倉敷の温泉に入って、道の駅で小さな宴会?を開いて寝た。
Yさんは矢掛では特に登りたい課題がないようで、王子が岳の「スプーンカットフェイス」が気になる私は、今日の予定をじんわりと王子が岳へ誘導。
Yさんは気前よく付き合ってくれた。
とりあえずムーブを復習しながらアップということで、いきなりスプーン。
スプーンカットフェイスはたぶん、この日で3日目のトライ。
しかし、3日ともフレッシュな状態で触った事がなく、この日も花崗岩3連登目で指皮も体幹もそうとうにヨレているよう。
これは登れる!とゆう確信めいた進展もなくこの日は終了。
駐車場に戻って、Yさんとお別れの挨拶と再会の約束をして、車に乗り込んだのだが、ここで車内にキーを置いたまま、なんとなくトイレにでも行こうとしてドアを閉めたら、「ピッ」となぜか車内に置いてあるリモコンキーロックが作動して、インロック状態になってしまった。
絶望しながらYさんに助けを求め、車の周りでなんとか開けられないものかと騒いでいたら、ちょうど帰宅準備をしていたクライマーさん達が何人か集まってきて、色々な知恵を出してくれた。
私の車のリアウィンドウが跳ね上げ式だったのと、そこから棒を使ってなんとか届く距離に車のキーがあった事、釣りも趣味のクライマーさんの強力な釣り糸など、さまざまな要因が奇跡的に折り重なって、無事にキーを回収することができた。
本当に感謝。
この事件以来、車のキーを付けたままドアを閉めることが怖くなって、今はどんな短い距離でも持ち歩いている。
でも、そうすると単純にキーをどこかに落とす確率も高まるわけで、なかなか気の抜けない日々になってしまった。
それにしても、初めて経験だった。
王子が岳に住む霊が、私を帰さないようにしているのではないかと思うくらい。
スプーンカットフェイスが登れないのも、きっとそのせいだ!