2020/1/12
レスト日
満喫の3時間パックでゆっくりシャワーを浴びて朝食を食べ、漫画を読んだ。
この旅の癒しのひとつ。
満喫を出た後は、少しタバコ臭いけど暖かい作業スペースを見つけ、ブログを書く。
2020/1/13
王子巻き開放
午後から王子が岳で「スプーンカットフェイス」
だいぶムーブが固まってきたけど、リップ上の結晶を掴みに行くムーブが辛いので、スタンスを微妙に変更。
足がスリップした時の落ち方が怖くない方を選んだ。
結果、思い切りよくつま先立ちで背伸びができるようになって、リップ上の結晶を捉えられる回数が増え、右上のキーホールドへ手が出せるようになってきた。
一度、キーホールドの右上カチを捉えたトライでマントル体制まで行ったけど、右足がスリップしてリップ上で腹ばいになり、どうしようもなくなって降りた。
このトライを逃したことが悔やまれ、スリップしたシューズが信じられなくなってシューズを変更するも、柔らかい靴だとつま先立ちが辛く、リップの結晶どりが遠くなってしまってダメ。
居合わせた神奈川から来たというクライマーさん達が移動してしまったので、マットを一枚追加で持ってくるついでに車まで戻って、お菓子を食べたりして少しレスト。
その後、数便だしたがキーホールドのカチは捉えられず。
どうもテーピングをしている指先の感覚が岩と少し遠く、おいしい所を捉えられていないように思った。
時刻は午後5時過ぎ。
辺りが薄暗くなったので、このトライをラストと決めて、両手とも一部で?「王子巻き」と呼ばれる指先へのテーピングを外してトライ。
連日の花崗岩で、すでに指皮はエッジのあるえぐれ方をしていたから、テーピングを外したトライは、ラストトライの一回だけと決めた。
テーピングを外し、王子が岳の夕焼けを眺めながら、ふやけた指皮をしばらく乾燥させる。
ラストと決めた渾身のトライ。
リップの結晶をとらえ、両足上げからのカチへのデッドは、左のリップを抜けそうになるギリギリまで我慢して保持し、安定して出せた。
とらえたカチに親指を添わせて固め、左てをリップへデッド。
このリップも先ほどのトライで持ち感がわかっていたので、あまり探らず、軽く固めたところで右足を前回スリップしたカチへ上げた。
右足をカチに置いたら、右手を奥のスローパーへ。
スローパーといってもその一手はもう岩の頂上で、ほぼ水平。
一個だけ飛び出した結晶があり、そこに指が掛るとマントルを返せる確信が湧いた。
夢中でマントルを返し、顔を上げた先は日没の残光が残る瀬戸内海。
遠くにこれから渡る、香川県の街の灯が瞬いているのが印象的だった。