東奔西登

車中泊で日本縦断の旅をしながら、ロクスノ081号の「全国ボルダー『1級&初段』100 課題」にトライした人の記録

2020/1/29 田舎は6時と12時、17時頃にチャイムが鳴る

2020/1/29

田舎は6時と12時、17時頃にチャイムが鳴る

 

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梅?だよね?

ついに来たっ・・・!

 

渇望っ・・・!

渇望した晴天っ・・・!

 

そう、思わずカイジ口調になってしまうくらい、それくらいテンションが上がった久しぶりの晴れの日。

 

さすがに今日は登らないとウソ。

何がウソなのかはわからないけれど。

 

と言っても、前日までけっこうしっかりとした雨が降っていたので、乾きの良さそうな岩として選んだのは、奥物部の宴エリア。

 

なんたってgoogleアースで確認できるくらい岩が剥き出しだった。

 

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ここだけポッカリと開けた空間に、川砂が敷き詰められたランディング。

リハビリクライミングには申し分のない状況。

 

・・・そう思っていた時期がボクにもありました。

 

そう、岩の上に立つまでは。

 

 

 

ランディングはこれ以上ないくらい恵まれた環境だけども、捻挫した右足をかばいながらのクライミングになるので、あまり好ましくない格好だけども、各パート練習からクライミング開始。

 

やはり気になる、核心と思われるリップへの飛び出し後の着地地点。

 

最初のトライはヒールが抜けて、マット外に着地。

下は砂地だし、それほど高さはないので大丈夫。

 

マットを少しズラす。

 

次の次くらいでとらえたリップへの一手は、意外に持ち感が良くて耐えられた。

「もし、取り損ねた場合はこの辺りかな・・・」とマットを再度調整。

 

スタートから核心部までは、ボルダリングの基本のような体の振りを使うムーブで、それなりの経験があれば問題のない事がわかったので、少し休憩してから通しトライへ。

 

 

下部は問題なし。

ヒールをガバカチに掛け、右手を悪いカチに出そうとしたその時っ・・・!!

 

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捻挫した右足のテーピングが眩しい

「てぃーん、とーん、たー・・・♪(てきとう)」と、田舎に良くある正午を告げるチャイム放送が流れる。

 

その、ちょっと間の抜けた感じの曲に、張りつめていた緊張の糸が一瞬途切れ、悪いカチの捉えどころを外す。

 

「マズイ」と、一度持ち直すも、保持感はあまり変わらず。

これ以上の調整は意味がないと判断し、リップへのランジへ。

 

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左手はリップを捉えるも、右手は今にも抜けそうだったので、とっさに右手も左手へ寄せてマッチへ。

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ギリギリでした

これが回り止めの役目を果たし、身体は剥がされることなく岩に残っていた。

 

その後は、はやる気持ちを抑えて慎重にリップをトラバースして、マントルへ。

旧ドラゴンのヒールがぐにゃりと潰れている様を目視しながらマントルを返し、岩の頂点へ。

 

 

思わず岩の上に寝転んでしまった。

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こんな気持ちの良い岩の上は久しぶり

1月末とは思えないほどの暖かな陽気。

透明度の高い物部川

 

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 これ以上ないほどの環境だなぁ。と岩の上から辺りを見渡し「さて、そろそろ降りるかな」と降り口を探す。

 

「ない・・・」

 

どこを探してもない!

 

宴岩の上流部はリップ付近に良いホールドがなく、クライムダウンにはキビシイ。

川側は、川の流れに磨かれたツルツルのスラブ。

登った面からは・・・飛び降りれるワケがない。

 

岩の上をウロウロしながら悩んだ挙句、下流側の茨が生えている面をクライムダウンすることに。

 

こちらはホールドがまだある(きっと登ったら6~8級くらい?)から、慎重にクライムダウン。

 

茨がチクチクする時もあるけど、これが正解の降り口なんだろうか?

 

なんとかクライムダウンをして、安堵の息。

 

塗仏は「これぞボルダリング!」という感じの、本当に良い課題でした。

 

 

時間はまだあったので、他のエリアに移動しようと思ったけど、久しぶりの晴れだし、洗濯物も溜まっていたので、土佐山田町でコインランドリー(洗濯機が300円で嬉しかった)を利用して、車内の虫干しをして一日が終了した。

 

こんな生活でも家事(?)的な事はあるわけで、時間、体力の限り登れる訳ではなくって、すぱっと気持ちを切り替えるバランスが大事。