2020/1/22
右足捻挫
6時起床。
標高の高い場所で寝たので、久しぶりに車体に霜が降りていた。
今日も仁淀川で目標の課題探し。
昨日の反省を活かし、今日は下流に向かって目的の課題を探す。
途中、飛び石で対岸へ渡るも、何度か大きな岩に阻まれて、その都度ちょっとした渓流釣りの高巻きの様に越えながら、なんとか目標の「ガンダーラ」へ到着した。
高さあり、下地悪し。
ロクスノの紹介文では、シーズンによって砂地の上下はあるけど、ランディングはおおむねフラットと書いてあったので、これは昨年の集中豪雨の影響なのだろうか?
まぁ、とりあえず下から届くところのホールドを探ってみる。
リーチーと言われる下部は、ホントにリーチー。
身長165㎝リーチほぼ同じの私ではパツパツのパツ。
初段という体感でこの課題をこなすのには、最低身長の制約がある課題かもと思った。
逆に言えば、そこさえこなせれば中間部はガバガバのガバ。
問題はリップのホールドを探るところから、課題の質がマントルメンタル系なるところだろうか。
下部は、左手のガバを浅くオープン気味で持つことで少しでもリーチを稼ぎ、右のサイドガバにランジ。
このサイドガバも一番いい所には届かないので、一度止めてから、足ブラでさらに奥に送ってようやく良い所に届く。
そこからは快適なガバのクラックをレイバック気味で二、三手進み、上部の棚にある良いんだけどガバとは言えない微妙なホールドへ。
そこからハイステップ気味でリップのホールドをとるのだけど、ここもリーチ的に保持しやすいコブ状のホールドへ届かないので、手前のカチを握りしめて右手を寄せる。
ここのムーブが一番怖い。
ここで落ちる事を想定してマットを敷いていたので、マントルでは完全にノーマット。
マントル体制に入ったら、良いホールドが見つからず、あちこちペタペタ触ったけど100%に近い自信を持ってマントルを返せるホールドが見つからなかったので、一度降りることにした。
さぁ、ここからが大変。
なにせハイステップでリップのホールドをとるくらい、途中になんのホールドもない。
リップのカチまで手を下げ、そこから右手を棚のホールドへ持って行ったけど、ここからさらにクライムダウンするにはデッドの一手で必要そう。
クライムダウンでデッドの一手なんてリスクのあることはできないので、この片手はリップの状態で、ぶら下がって飛び降りることにした。
下に敷いてあるマットを確認し、えいっと飛び降りる。
上から見た感じ、高いけどケガをするほどではと思っていたのだけど、ランディングが斜めだったこともあって、足首を上方向に酷く曲げてしまい、右足首から「パキり」と言う音がした。
瞬時に「あっやっちまった」という思いと「激痛って訳じゃないから骨折ではなさそう」という思いが頭を駆け巡り、取り合えずアイシングだと河原に足首を付ける。
しばらく冷やしてから足首の状態を確認すると、腫れはそれほどなさそう。
骨折したら酷く腫れると聞いていたので、その点では安心。
それでも、痛みはあるので普通に歩くのは困難だった。
とりあえずブラシを括りつけていた木の棒を杖代わりにして、車まで戻ることにした。
怪我した直後のアドレナリン?の効果は素晴らしく、痛いけれど歩けないほどではなかったので、徒渉して対岸に渡り、とりあえず一番近くて傾斜の緩い斜面(といっても急登)を道路に向かって登って行った。
そこから車まで何とか辿り着き、足首をとりあえずの形で手ぬぐいで固定した。
この仮固定と、アドレナリン効果で車の運転はなんとか出来て、無事に高知の海岸近くのキャンプ地へ戻った。
2020/1/23~25
橋の下のホームレス化
捻挫の翌日。
幸い?にもこの日から一週間近く天気は雨の予報。
捻挫した足首はケガした翌日になって痛み、この日は登山用ストックなしでは歩けないくらい辛かった。
夜になってから、土佐温泉(温泉という名だが銭湯)で汗を流す。
私が捻挫している事を知った番台のおっちゃんが、しきりに湿布あるよと勧めてくれる。
湿布で痛みをごまかすと変に足首を動かしてしまいそうなので、お気持ちだけいただいて、遠慮した。
高知の人は優しい。
お風呂上りに手ぬぐいをテーピングに変えた。
かなり楽になったので、早めにテーピングにするべきだったと反省。
その後、二日間は橋の下で雨をしのぎながらの車上生活。
とにかく、用がない限りはじっとしていた。
昔、何かのドキュメンタリーで観た、前肢を骨折したオオカミが、砂の中に自分の足を入れ、天然のギブスにして足を治していた様子を思い出した。
当然だけどそのオオカミはその間、飲まず食わず。
人間だったら死んでいそうな環境だけど、野生は強い。
足となる車があり、食うに困らない程度の貯金がある私は、野生動物に比べたらなんと恵まれている環境なんだろうか。