東奔西登

車中泊で日本縦断の旅をしながら、ロクスノ081号の「全国ボルダー『1級&初段』100 課題」にトライした人の記録

2020/2/2~2/6 岩の国のガンダーラ

2020/2/2

岩の国のガンダーラ

 

この日は、マントルビビりからのクライミングダウンをして、リップから降りたにもかかわらず捻挫を喫した課題、「ガンダーラ」への再チャレンジ。

 

ガンダーラのある岩へのアプローチは遠く、地元or比較的近くに住むクライマーすら行ったことがないような岩だった。

 

道路側からのアプローチを試みるも、捻挫した直後は徒渉して帰れた道が、この日は水かさが高く徒渉する事ができなかった。

 

思いダブルマットで河原をあっちこっち動き回り、30分以上彷徨ったあげく、けっきょく車に戻って河原の駐車場に止めてから河原を上流に向かってひたすらに歩く。

 

大きな岩がゴロゴロするアプローチは、捻挫した足にはまだキビシイ。

 

足首の上下方向への動きはだいぶ痛みがなくなったけど、ひねるような、足首が斜めになるような動きになると痛みが走り、そのたびに苦虫を噛みつぶしたような顔になる。

 

問題の「ガンダーラ」は、前回来た時の下地の水没もなく、岩も乾いている。

上部に回って、前回失敗したリップのホールド探しと、ブラッシング。

 

届かないところは落ちていた木の枝にブラシを固定して、入念に磨き&オブザベ。

 

 

下部は前回バラしているので、気合で距離を出して気合で寄せるだけ。

 

幸い?日曜日なのに今日もこの岩には人が居ないから、声は出し放題である。

 

リーチ的な核心の、遠いガバ取りをこなし、「ミスったらやだな」と思っていた寄せの一手も止まり、そこからリップまでは足がスリップしない限りは落ちないパート。

 

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飛んで

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寄せて

遠いリップ取りも、手前の高さを考えると保持感の微妙なカチをとらえ、右手を寄せる。

 

自分のムーブでは、この課題で一番リスキーな瞬間。

 

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左手が抜けたらと考えるとぞっとする瞬間

ここも恐怖心に勝つために声を出し、右手が寄ってしまえば、あとはイメージ通りにマントルをこなすだけ。

 

高さ、下地の悪さを一時忘れ、ただ、マントルを返すことだけを考え岩の上に立った。

 

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達成感と解放感の入り混じった気持ちで、岩の上からしばらく川を眺めた。

 

フィジカル的にはそれほど困難な課題ではなかったけど、高知での最後のボルダリングにふさわしい課題だったように思う。

 

2020/2/4

雪は夜更け過ぎに煩悩へと変わるだろう

 

昨日(2月3日)は何をしたか覚えていない。

ただ、愛媛県西条市に移動して、何か食べてどこかで寝た。

 

で、この日(4日)

 

西条市からほど近い、西之川ボルダーへ行くことにした。

 

一昨日のガンダーラで、この旅での四国ボルダリングはお終いと考えていたので、流しというか、深追いはしないボルダリングへ切り替え。

 

オロナマントルエリアと呼ばれるところの、看板課題「スノーアタック V7」をトライ。

なぜかこの課題だけVグレード表記だった。

 

下地が悪いというか、マット数的にあぶない場所が多かったので、マットをずらしながらちょこちょこと触り、なんだか出来そうだったから、せっかくだしとロースタートの「除断煩 V8」に切り替えた。

 

それにしても、スノーアタックから除断煩だとまったく課題名に一貫性がないみたいだけど、なにか関係はあるのかしらん?

 

 

落ちたらとても痛そうなところにマットを敷き、落ちたらけっこう痛そうなところは安全対策は諦めて繋げトライ。

 

スノーアタック合流のカチマッチで手こずって、一度降りようと思ったけど、気合で飛び出してなんとか右手を止める。

 

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また声が出た。

 

ホームや、近くの岩場だったら「また今度」で諦めきれる課題も、この旅ではそれができないので、一回一回を無駄にできない。

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背面強打の恐怖と戦う

多少不細工でも登りきることが大事。

 

西之川は水の色、透明度が素晴らしく、そこに居るだけで気持ちの良い場所だった。

 

2020/2/5、6

日帰り別府旅行

 

5日は移動日。

西条市から、愛媛県を西に向かってひた走る。

 

久しぶりに海の見えるところで、ビールを飲んだりして休憩。

風が強くて車が揺さぶられるので、二重効果で気持ち悪かった。

 

2月6日。

 

愛媛県佐多岬半島から、大分の佐賀関を繋ぐ九四フェリーに乗船。

節約のために車は港に止め、人だけ乗船した。

 

片道1000円弱。

 

大分の佐賀関に着いたら、段ボールの切れ端に書いた「別府」を掲げ、ヒッチハイクを始めたら、段ボールを掲げた瞬間にトラックが止まってビックリした。

 

止まってくれた運転手さんは佐賀関の近くに納品に行った帰りで、大分市内に帰るところだったようで、「若いころにヒッチハイクで旅をするのが夢だった」と言い、「今は嫁も子供もいるから」と。

 

それでせめてもの?ではないけど、ヒッチハイカーを見つけたら乗せてあげることにしているとか。

 

ヒッチハイクの経験は何度かあるのだけど、この方と同じような人が多いし、自分も見つけたらなるべく乗せてあげるようにしている。

 

今のところ海外でしかヒッチハイカーを乗せた経験がないけど。

 

そんなこんなで別府に着き、野暮用を済ませたらトンボ帰り。

帰りも佐賀関までバスがないからヒッチハイク

 

これも開始10分ほどで拾って貰え、予定より早く愛媛県に帰れた。

 

そこからは怒涛の運転で香川県に入り、深夜割引を使うためになんとか高速のPAで寝たかったこともあり、瀬戸大橋へ。

 

途中、眠すぎて、香川県辺りで、標識に「〇〇番札所 〇〇寺」と見つけるたびに、「〇〇番! 〇〇寺っ!」と水曜どうでしょう大泉洋さんの真似をしながら変なテンションで車を走らせた。