2020/2/7~8
逃げるように東へ
瀬戸大橋途中の与島PAで目覚める。
そのまま北に向けて車を走らせ、岡山県の矢掛ボルダーへ。
矢掛ボルダーへは三回目で、初回は今思えば非常にフリクションが悪く、何もさせてもらえなかった。
二回目でだいぶ感触が良くなり、三回目の今回こそ登ってやろうという意気込みで、看板課題の「エイプリルフール」に向かった。
この「エイプリルフール」は、もうあと一手というところまで迫っているのに、なかなかその一手を出すための足上げができない。
この日もその足上げができずに何度も落ち、ガンダーラで負傷した右足へのダメージが蓄積してきたので敗退とした。
正直、悔しい気持ちが多いし、岡山県という気軽に行くことができない場所に宿題を残すのは心残り。
でも、三か月を回った車中泊生活の疲れが、旅を始めた最初ほど、課題への情熱を出してくれないのだ。
ここからは雪崩のようにモチベーションが瓦解し、翌日(8日)に訪れた北山公園でもアドレナリンカンテに集中してトライするも登ることはできず。
「登れないから明日も来よう」と近くで泊まることも考えられないほど、移動したい気持ちでいっぱいだった。
花崗岩二連登という環境を抜きにしても、情けない。
2020/2/9
この日は奈良のレスティ唐古で起床。
北山公園からはけっこうな距離があるけれど、この道の駅はなんとトイレの洗面台で温水が出るのだ!
控えめに言っても神(この生活をしていると、”神”のハードルが低くなる)
奈良からは伊賀経由で愛知県へ。
愛知県に入ってから豊田の岩場での指皮対策に、イボルブのマジックフィンガーテープを探していくつかのジムを回ったけど、どこも売り切れ。
でも、訪ねたお店のスタッフが皆さんとにかく親切だった。
とても偏見に満ちた感想だけど、クライミングジムのスタッフって超親切か、超不愛想のどちらかになるイメージ。
超不愛想なジムスタッフさんからは、大体が若いころから英才教育的なクライミングをしていたような、つよつよなオーラが漂っているんだけど人間的にどうなのよ…。
結局、イボルブのマジックフィンガーテープは名古屋市の超親切なオーナーが居るクライミングジムで手に入れることができて、明日の豊田で試そうとワクワクしながら岩場の近くで就寝。
2020/2/10
サウンズグッドでサムズダウン!
朝も早くから豊田、梟城址のサウンズグッド e へ。
この課題の場所は、これまた三重県の超親切なオーナーのがいるジムで場所を事細かに教えていただき、不安になることもなく到着できた。
けっこうな急こう配を降りていくので、足元の準備はしっかりと。
なんだかんだ岩に触り始めて90分くらいで登れたのだけど、豊田グレードのeとしては、平均的な初段らしい強度で登りごたえのある課題だった。
なんだか偉そうな言い方だけど、どうも昔から豊田の課題はYoutubeにあげるとサムズダウンを食らうことが多く、「これは何かしらの警察が居るな・・・」という気分になるのでちょっと・・・。
ひとこと、何がダメなのかコメントが欲しいなぁと思うのは、間違いなんでしょうか。
だからみんなインスタに動画を上げるようになったんじゃないだろうか。
まぁ、課題に罪はないので、サウンズグッドはとにかく気持ちの良いオススメできる課題です。
サウンズグッドが思いのほか早くに登れたので、そこから車に戻って2度目の朝飯を食べ、しばらく車内の清掃やら虫干しをして午後から俊トラへ。
この俊トラ探しに嵌り、2時間くらい山中を彷徨って、ふとGooglemapで俊トラと入力してみると、あるではありませんか!
なんと俊トラの場所がGooglemapに登録されている。
そのmapを頼りに山中の踏み跡を辿っていって俊トラに到着。
あわやアプローチで敗退するところだった・・・。
俊トラのある岩はけっこう大きい岩なのだけど、この旅はほとんどがハイボールとのタタカイだったので、もうこれくらいでは動じない。
岩を上から下から横からぐるりと眺め、ホールドの形を観察。
起こすムーブを想像し、決意を決めたらファーストトライ。
核心と言われるヒール解除での振られはなんなく耐えられ、唯一苦戦したのは、その後のサイドガバに出る前のカチマッチ。
下から眺めただけでは美味しい場所がわからず、ファーストトライはここで降りる。
続くセカンドトライは、同じカチマッチパートで朝から巻いたままのマジックフィンガーテープが抜けそうになって降りた。
テーピングを外したサードトライで完登。
マントルは事前に上からホールドを見ておけば、安心です。
午前中に登ったサウンズグッドほどの強度はないので、初段を登れるクライマーだったら、マットが十分にあればフラッシュを狙える課題かも。
この日は高速道路を一区間だけ使って、途中のSAで就寝。
高速のSAは温水が出る。神。